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「立ち読み」マガジン








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■ 今回の「立ち読み」は ■

ファッションビジネスは顧客最適へ動く
●企業最適との両立と独占ポジションを探る

小島健輔・著
定価:本体1600円+税
ISBN4-7696-0794-6
2003年3月10日初版発行

---< Contents >-------------------------------------------------------
■ はじめに
■ 目次
■「第1章 20世紀の勝者たちはなぜ転落したか」より
■「第3章 ラグジュアリービジネスの明暗」より
■ 著者紹介
-------------------------------------------------------< Contents >---

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■ はじめに
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前世紀をリードした工業的ビジネスモデルが次々と行き詰まり、顧客満足と現
場の活力に立脚した手工業的なビジネスが台頭しています。マーケットはユニ
クロやマクドナルドのようなデフレ志向の流通工業化と同質化に反発し、手の
込んだ高付加価値商品を求める一方、店舗環境/陳列から販売プロセスでの提
供方法にも創造性と人間性を求めているのです。

この潮流はファッション分野にとどまるものではなく、さまざまな流通分野や
フードサービスで同様な現象がひろがりを見せています。それはグローバルス
タンダードのかけ声のもと、工業的ビジネスモデル経営とデフレの嵐が吹き荒
れた20世紀末への失望と反発が招いた、人間性回復へのアールヌーボーであり
ルネサンスなのかも知れません。

しかし、顧客満足を犠牲にした工業的ビジネスモデルは武骨な手法に頼る過渡
的なものであり、顧客満足と流通工業化を両立する精緻なビジネスモデルもす
でに存在しています。

手工業的ビジネスにしても、規模の拡大とともに工業的プロセスを組み入れざ
るを得ないはずです。一見は対立して見える両者も、実は互いの利点を組み合
わせて顧客満足と工業的効率を両立しうる補完関係ににあるのではないでしょ
うか。

ビジネスモデルも商品も目まぐるしく変わっていくドッグイヤーのような激動
の中、一時は頂点を極めたユニクロさえ手探りの出直しをやむなくされ、一気
に盛り上がったセレクトブームさえもう陰り始めています。

このような流転の日々を一刻も早く脱し、各社が独自の見識をもって20世紀の
財産を再評価して組み直し、マーケットポジションから事業プロセスまで、時
流に流されない屋台骨を再構築すべき時が来たと考えます。

二つの世紀をまたいで移り変わるさまざまな事象を解き明かすとともに、マー
ケットサイドとサプライサイドの両面をつなぐ企業行動を事業フレームから業
務プロセス、現場の技術革新まで多くの事象を取り上げて検証し、時流に流さ
れない明日のビジネスモデルを探っていくのが本書の意図なのです。

その目的は、工業的効率と顧客満足の両立、すなわち「企業最適」と「顧客最
適」の一致を追求することに他なりません。

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■ 目次
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プロローグ 時代は企業最適から顧客最適へ
第1章 20世紀の勝者たちはなぜ転落したか
第2章 セレクトショップの魅力と限界
第3章 ラグジュアリービジネスの明暗
第4章 21世紀のSPAモデルを探る
第5章 郊外SC開発ラッシュ後の立地多様化
第6章 顧客をとらえるポジショニング戦略
エピローグ 21世紀のルネサンス

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■「第1章 20世紀の勝者たちはなぜ転落したか」より
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★SCM戦略を過信したユニクロ★

●過剰普及がもたらしたブランド価値の低下●

ベーシックカジュアルと言えどもファッション商品ですから、過剰に普及すれ
ば飽きられて当然ですが、勢いに乗る当時の柳井社長は『今年売れた商品は来
年はもっと売れる。ファッション業界の常識は間違っている』と公言。

実際に主力商品のフリースやTシャツ等は年ごとに投入量を積み上げていきま
した。が、マーケットはファッション業界の常識に軍配を上げ、ユニクロは不
振在庫の山を抱える結果となったのです。

2002年8月期決算発表の席で来期の対策を説明した柳井氏はファッション要素
の強化に触れ、『毎シーズン同じものを売っていても、繰り返し買う人はいな
いだろう』と発言していますが、180度の変身というしかありません。
それだけ痛い目にあったということなのでしょう。

『今年売れた商品は来年はもっと売れる。ファッション業界の常識は間違って
いる』というかつての柳井氏の認識も、エクイティが確立されたブランド商品
では必ずしも間違いとは言えません。

ルイ・ヴィトンでは変わらぬ定番商品が売れ続けていますし、モデルチェンジ
サイクルが長いにもかかわらず、メルセデスでは同一モデルが売れ続けていま
す。

が、ルイ・ヴィトンはトレンディなニューラインも次々と加えていますし、メ
ルセデスも同一モデルのリファインと新技術導入を絶え間なく続けているでは
ありませんか。ユニクロには、彼らのような開発力もブランド・エクイティの
積み上げも欠けていたのです。

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■「第3章 ラグジュアリービジネスの明暗」より
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●突出するルイ・ヴィトン ジャパン●

LVMHグループの日本法人は2001年度末時点で28社を数え、売上高は約2060
億円と国内アパレルメーカー第2位のワールドの連結売上(2198億円)に迫り、
営業利益は359億円と同首位のファイブフォックス(228億円)をはるかに上回
ります。

その中核がルイ・ヴィトン ジャパンであり、2001年度(1〜12月)の売上は
17.5%増の1179億円、2002年度は15.1%増の1357億円、2002年3月決算の申告
所得は324.1億円に達しています。2001年度時点で売上はグループ全体の6割
近く、利益は同9割を稼ぐのみならず、LVMHグループ本体にビジネスモデ
ルの範を示す別格のリーディングカンパニーと位置づけられているのです。

2002年3月期の売上対比申告所得は27.5%とラグジュアリーブランド日本法人
中でも突出して高く(92年以降、22.2%〜27.5%と高水準で安定)、エルメス
・ジャポンもグッチグループ・ジャパンもシャネル日本法人も、率でも額でも
遠く及びません。

他のラグジュアリービジネス日本法人では、カルティエ、ダンヒル等を展開す
るリシュモン・グループの売上が863億円(2001年12月期の本社決算から計算)
に達しますが、LVMHグループ日本法人の半分にも満たず、ルイ・ヴィトン
ジャパン1社にも及びません。10年前は拮抗していたグッチ、シャネル、エル
メス等はいずれも400億円台と、大差がついてしまいました。

ルイ・ヴィトンの世界売上は公表されていませんが、97年度からの4年間で2
倍の3048億円に拡大したと推測されています。単純計算すればルイ・ヴィトン
 ジャパンは世界売上の約39%を占め、並行輸入や日本人観光客の海外購入も
含めた日本市場依存度は65%に達すると推計されます。

日本の消費者をとらえて離さないルイ・ヴィトンの魅力の要因はどこにあるの
でしょうか。

―――――――――― 続きは書籍でお読みください ―――――――――――

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■ 著者紹介
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小島健輔(こじま けんすけ)

慶應大学卒業後、大手婦人服専門店チェーンに勤務したあと、小島ファッショ
ンマーケティングを設立。感性に依存しがちなファッション業界にあって、客
観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経
営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。

ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティン
グ、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済誌
紙、業界誌にも寄稿。著書も十指に及ぶ。

主な著書は、『SPAの成功戦略』(商業界)、『ファッションビジネスはこ
う変わる』(こう書房)、『見えるマーチャンダイジング』(商業界)等。

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