[決定版]
小さな居酒屋で大成功する法
(発売中!)

宇井義行・著 本体1500円



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折り返し 前書き あとがき もくじ




*折り返しより



★★いまもっとも有望な飲食店は「居酒屋」だ!★★




折り返し 前書き あとがき もくじ




変化するお客のニーズを読む──まえがき



 居酒屋の開業希望者は年々増えている。

 飲食業にはいろいろな業種業態があるが、そのなかでもとりわけ居酒屋が、熱い注目を浴びているのである。私も有望業種と考えているし、オープンをすすめてもいる。

 しかし、注目されている、出店希望者が多いということは、当然、出店も多いということになる。それだけ競争の激しい業種なのである。このことをしっかりと自覚することが、居酒屋で成功するための第一歩になるといっていい。

 いま居酒屋が有望業種として注目されている理由のひとつに、客単価が高いということがあげられる。

 バブル崩壊後の景気の低迷で、飲食業界は大きな打撃をこうむってきた。お客の外食比率が低下し、消費金額も大きく下がっている。もちろん、バブル時代がおかしかったともいえるわけだが、お客の変化はたんにサイフのヒモが固くなったということだけではなかった。ひと言でいえば、飲食店の価値をシビアに見極めるようになったのである。

 そんななかで居酒屋の客単価が比較的高いまま維持されているのは、お客の外食指向の変化にフィットした業種だったからだといえる。いつの時代も外食は、もっとも身近なレジャーだというのが私の持論だが、だれにとっても手頃で、しかも本当に楽しめるのは、居酒屋以外にないのである。そのため、適合立地も他の飲食業種に比べて幅広い。

 しかし、どんなビジネスでも、メリットがあれば必ず落とし穴もある。

 ひと口に「居酒屋」といっても、そこにはさまざまな業態がある。そして、次々に新しい業態のお店がオープンしている。なぜかというと、お客が居酒屋に求めるものがどんどん変わってきているからだ。

 たとえば、いまの大半のお客にとって居酒屋とは、たんにお酒を飲んで酔う場所ではない。カジュアルレストラン的な利用の仕方が主流になっている。当然、ドリンク類、フードともに、メニューに対する注文も変わっているし、多様化してきている。

 そういうお客の変化を読めずに、ありきたりのお店をオープンしても、お客の目に止まることはできない。居酒屋なんてこんなもの、という奢りがある店は、しっぺ返しを食う時代なのである。これが落とし穴である。

 お客のニーズの変化にどう対応すれば成功できるのか。本書はその視点から、居酒屋のお店づくりのノウハウをひととおり解説したつもりである。しかし、大事なのはあくまで、あなたの認識である。つねに進化している業種なのだということをしっかりと頭に入れて、どうすればお客の支持を得られるのかを追求してほしい。




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努力をすればお客は必ず支持してくれる──あとがき



 まえがきでは、居酒屋が注目される理由として、客単価の高さと適合立地が多いことをあげたが、個人レベルの小規模店の場合で考えても、まだいくつものメリットがある。

 たとえば、小規模飲食店の差別化の基本は「オヤジの個性」の表現だが、その武器をもっとも活かしやすいのが居酒屋である。また、ランチをやらなければ営業時間が短く、人件費を大幅に節約することができる。もちろん、店主であるあなたの労働時間も短くてすむ。昔は、自分の労働力をつぎ込むことで利益を確保するというのが小規模店の常識だったが、いまはそんな時代ではない。無理をしても結局は長続きしないし、店主にゆとりのないようなお店ではお客のオアシスになどなれないのである。

 そして、これは飲食店すべてに共通することだが、素人が小資本でオープンできるという大きなメリットがある。

 ただし、本文でも何度も述べてきたことだが、この業種はチェーン店や大型店がいくつも参戦している激戦業種だということを忘れてはいけない。たとえば東京では、かつての居酒屋ブーム以来、磐石の基盤を築いてきたと思われていた有名チェーンが軒並み、後発組の攻勢の前に苦戦を強いられている。そして、そういう新興勢力もまた、大型店をどんどんオープンさせている。

 当然、小規模店もその競合の嵐にさらされている。小規模店には小規模店のよさがある、とはよくいわれることだが、本当のよさがないかぎり、チェーン店や大型店に流れて行くお客を取り込むことはできない。

 本文のなかで、チェーン店や大型店と同じ土俵で戦ってはいけないといったが、そのためにはチェーン店や大型店との明確な線引きをして、それをお客にわからせなければならない。私が口を酸っぱくして、ありきたりの居酒屋ではダメだ、チェーン店や大型店のマネをしただけのお店づくりでは通用しないというのは、そのためである。

 大規模店と同じ土俵で戦わないようにするためには、まず大規模店の戦略を知り、それと競合しない独自の路線を確立する必要がある。小規模店は収容できる客数が少ないのだから、成功するためには大規模店の市場のスキ間をみつけることが基本になる。それは決してむずかしいことではないのだが、漫然としてできることではない。小規模店同士の競争という発想ではなく、チェーン店・大型店とも戦うという気力と能力があってはじめて、それらの強豪との直接の競合を避けられるスキ間がみつかるのである。

 小規模居酒屋の経営者の話を聞くと、うちは個人店だから、という言い訳がよくでてくる。個人店だから仕入れが不利だとか、販促をしようにも余裕がないとか、泣き言ならいくらでもでてくるという具合である。私にいわせればそんなことは、たんなる努力不足でしかない。仕入れにしろ販促にしろ、やり方はいくらでもある。方法がないのではなく、方法を考えようとしないだけなのだ。昔はそれでもなんとか通用したが、いまはそれほどアマくない。まず、大規模店や有名店なにするものぞ、という気力をもってほしい。

 とにかく、競合店が多いということを肝に銘じることだ。たとえば、固定客をひとりでも多くつくり、その来店頻度を高めていくことが成功の絶対条件だが、これだけ競争相手のいるなかでそれを実現するのは、たいへんなことである。しかし、そういう発想から商品づくり、サービスの向上、そして販促に取り組めば、お客は必ず支持してくれる。いまのお客はお店の価値に対してシビアだが、それだけにお店の努力を理解してもらいやすいともいえるのだ。

 また、最近は居酒屋に対するお客のニーズが変わってきているといったが、場所提供業としての発想も大事になっている。かつて場所提供業といえば喫茶店だったが、いまは違う。お客は居酒屋に自分の居場所を求めているのである。たんにお酒と料理をだしていればいいというのではないというのは、そういうことでもある。

 居酒屋は他の飲食業種に比べていろいろな面で恵まれている業種だ。しかし、そのメリットはタナボタでは手に入らない。そのことを忘れなければ、必ず成功できるはずである。




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*目次より




  変化するお客のニーズを読む──まえがき

第1章★いま居酒屋が注目される理由
飲食業の経営環境は劇的に変化している
★成功するのはどんなお店か★いまのお客は飲食のプロセスを楽しんでいる★バブル体験で学んだ価値観★
居酒屋は飲食店の推奨株
★現代人はレジャーを必要としている★いま、もっとも身近なレジャーは居酒屋だ★レジャー性を追求する★
居酒屋はどう変わってきたか
★お酒と会話を楽しむ場所★女性客の取り込みで一気にブームへ★お客の棲み分けがはじまった★
居酒屋は出店しやすい業種だ
★飲食業のメリット★居酒屋にはさらに大きなメリットが★技術よりも大切な要素★
居酒屋は素人でも成功しやすい
★なぜ居酒屋は成功しやすいのか★高客単価が期待できる★

第2章★これから成功する居酒屋とは
お客はどんな居酒屋を求めているのか
★居酒屋は進化しつづける★食事メニューを充実させる★
チェーン店、大型店と同じ土俵で戦うな
★スケールメリットで売る大型店★小規模店には小規模店の成功原則がある★大型店の弱点★
他店にはない魅力をつくる
★お店の個性がお客を魅きつける★大規模店は最大公約数が要求される★固定客で繁盛する★
低投資が成功の絶対条件
★はじめに利益目標がある★それは本当に必要な投資か★
成功のキーワードは「愛」の表現
★なぜそのお店を選ぶのか★おもてなしの心を忘れない★お客を大事に思っているか★

第3章★居酒屋成功の決め手
   

──商品編──

個性化の第一歩は品揃え
★その品揃えに意味はあるか★品揃えにも個性が必要★
お客のニーズと地域の金銭感覚をつかめ
★客層を知る★他店見学でデータを手に入れる★
お店の価値は支払いのときに判断される
★3つの総合力で価値が決まる★いまは安くて当たり前★
お客は「他店にない」商品を求めている
★小規模店は期待されている★商品でお店の存在をアピールする★
オリジナルメニューのつくり方
★いまあるものをアレンジする★楽しく食べることを追求する★
こうすれば売りたい商品が売れる
★待っていても注文はこない★とにかく1度食べてもらう★
独自の食材を仕入れる手法
★ラクをしていては成功できない★まずは動いてみる★
「健康」と「安全」は時代のキーワード
★「健康」と「安全」を無視して繁盛はありえない★おいしさは絶対必要★
お値打ち感の高い宴会メニューのつくり方
★料金でお値うち感を★お店の演出が宴会を盛り上げる★
つねに同品質の商品を提供する
★きちんとしたマニュアルをつくる★基準表をつくりっぱなしにしない★
飲み物メニューは成功のカギ
★お酒を売れば客単価が上がる★こだわりのドリンクで女性客をつかむ★
重食、デザートメニューに力を入れる
★豪華な「おかず」が求められている★レストランと同様の取り組みが必要★
メニュー数はできるだけ絞れ
★無理のない品揃えをする★少数精鋭をめざせ★
客単価発想をもて
★客単価はお店が設定する★リーズナブルと感じる価格はいくらか★
   

──サービス編──

よいサービスを体験しよう
★サービスこそが第1の仕事★「よいサービス」はお客が決める★
オリジナルのサービススタイルをつくる
★接客にも演出を★上手にお客と交流をはかる★
お客を感動させる接客手法
★期待以上のサービスが心を打つ★サービス業の基本を理解する★
お客と親しくなるサービス
★親しさと馴れ合いは違う★気軽に話しかける★
お客への感謝をどう表現するか
★伝わらない感謝はないのと同じ★レジはサービスの総仕上げ★
上手な追加オーダーの取り方
★あと1品で売り上げが上がる★追加しやすいアプローチを★
お客のクレームを活かせ
★避けては通れないクレーム★お客はあきらめている★
だれもが一定レベルの接客ができるように
★よいスタッフは育成するもの★マニュアルは絶対必要★
よいスタッフなくしてよいサービスはない
★「よいスタッフ」の条件とは★「おもてなしの心」を理解する★
   

──雰囲気編──

看板は目立つためにある
★なぜ看板が必要か★目立つ看板にするには★
外観はお店のチャームポイント
★外観の工夫が売り上げを左右する★外観でお店の楽しさをアピールする★
店頭でお店の魅力をアピールする
★お客の不安を取り除く★店内の雰囲気をアピールする★
雰囲気づくりの基本はあなたの個性
★お店の雰囲気は店主が決める★自分流に徹する★
お店をピカピカに磨き上げる
★不潔なのに繁盛している店はない★磨き上げた清潔感は義務である★
スタッフに清潔感を理解させる
★清潔感には個人差がある★スタッフの意識改革★
ウェイティング席の重要性
★席数が少ないからこそ必要★知恵を絞ってお客を待たせる★
工夫次第で席数は増やせる
★テーブルはふたり掛けが基本★イスにも工夫を★
居心地感にこだわれ
★居心地のよさとは何か★利用動機で居心地感は変わる★
テーマ演出で差別化する
★明快な個性が支持される★好きなことをかたちにする★
   

──知恵編──

営業時間は深夜を取り込め
★居酒屋の深夜営業は当然である★深夜のニーズを見逃すな★
ランチタイムに手を出すな
★ランチタイムは儲かるか★ヒト・モノ・カネの面から考える★
客層を絞り込め
★お店のスタイルで客層は変わる★絞り込みでアピールする★
ファミリー客、女性客が繁盛のカギ
★客層の拡大が好調の理由★女性客獲得を狙う★
食材業者はパートナーと考える
★業者は決して高くない★ともに儲ける★
内外装業者と上手につき合う
★信頼できる業者を探す★工事現場には頻繁に通う★
オープンセールでお客を集める
★ひとりでも多くの新規客を★強力なインパクトが必要★
固定客づくりの決定打
★お客をお店のファンにする★会員カードには高級感を★
何度も来店してもらうには
★最大のお値打ち感を表現★サービスの前売り★
宴会客を獲得するには
★仲間が集まれば「宴会」である★積極的にセールスを★
ひとりのお客を大切にする
★ひとり客は儲からないか★居心地のいいカウンターをつくる★
お客を飽きさせないイベント
★つねに楽しさと新しさを★準備は十分に★
売上高をアップさせるタイム販促
★開店後の1〜2時間をどう使うか★工夫次第でお客は入る★
   

──立地編──

繁華街で繁盛するには
★1等地神話は通用しない★注目度を高めろ★
住宅地で繁盛するには
★シンプルで明るいお店にする★ファミリー向けのメニュー構成を★
商店街で繁盛するには
★その商店街に活気はあるか★商店街の「仲間」になる★
学生街で繁盛するには
★商品にはボリューム感を★遊び心をくすぐる★
オフィス街で繁盛するには
★「いつもいくお店」になる★利用動機に適した雰囲気をつくる★

第4章★だれでもできるおすすめ居酒屋
小規模居酒屋
★大型店のマネをするな★中年層のお客を狙え★手づくり要素を表現する★
焼きとり店
★焼とり店の3業態★納得できる肉を探す★串刺しは自分でする★
炉端焼き
★炉端焼きにはいまも魅力がある★楽しみ方の切り口を変えてみる★ビジネスとして成功するには★
おでん屋
★人気の高い大衆食★シズル感を強調する★提供の仕方にも工夫を★
立ち飲み居酒屋
★軽く飲みたいニーズをすくう★安く、はやく、カッコよく飲みたい★手間も時間もかけない★
大皿居酒屋
★品質劣化に気をつける★サービスの充実が重要★
串揚げ居酒屋
★関西以外では競合店が少ない★串揚げにはヘルシー感がある★コース中心のメニューにする★
ビア居酒屋
★生ビールをおいしく飲ませる★仕入れルートを開拓する★
無国籍居酒屋
★非日常感をアピールする★気軽で自由な感じが魅力★日本人好みのアレンジも必要★
地酒のお店
★本当の日本酒好きが集まる★自分の気に入った銘柄を中心に★品質管理に気をつける★
会員制食べ放題飲み放題のお店
★本当のお値打ち感をアピールできるか★「放題」でも飲食店である★付加価値をお客が選ぶ★
カウンター焼肉居酒屋
★小規模焼肉店はむずかしい★カウンター席を有効に使う★肉は高品質のものを★
手羽先唐揚げと鶏料理のお店
★人気の鶏肉料理に差別化を★新しい魅力をもった商品★大人を狙うのが成功への近道★
カレーとエスニック居酒家
★昼の需要を取り込む★効率のいい営業ができる★個性的なカレーをつくれ★
カウンターバー
★ひとりで気楽に★とにかくお金をかけない★
窯ピザとイタリア風居酒屋
★手頃にイタリアンを楽しむニーズ★本場イタリアのピザを提供する★価格と品揃えに気をつける★

  努力をすればお客は必ず支持してくれる──あとがき

 宇井義行プロフィール
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